離婚協議が長引くことの男性側のデメリット

離婚協議が長引くことの大きなデメリットは婚姻費用の支払いが続くことだと言えます。

婚姻費用とは

婚姻費用とは、夫婦と子どもが通常の生活を維持するために必要な「生活費」を指し、夫婦の収入に応じて分担する義務があり、別居後も離婚をするまでは支払わなければなりません。特に、妻の収入が少ない場合や、子どもが私学に行っている場合などは、予想を超えるような婚姻費用の負担が生じることもあります。

離婚が成立すると、子どもの居ない夫婦の場合には妻に毎月支払わなければならない費用はなくなりますし、子どもがいる夫婦で妻が親権者となった場合には婚姻費用の支払いに代えて養育費の支払いが始まります。婚姻費用は「妻と子どもの生活費」ですが、養育費は言わば「子どもの生活費」であって妻の生活費は含まれていませんので、通常は養育費の方が婚姻費用より数万円低くなります。逆に妻としては、養育費より高額の婚姻費用を受け取った方がメリットがありますので、離婚協議が長引いても問題ないと考える傾向にあります。

離婚協議が年を跨ぐことによるリスク

また、婚姻費用や養育費は夫婦の収入（年収）に応じて分担額が決まりますので、翌年の収入がアップすることが見込まれる場合には、離婚協議が年を跨ぐことで婚姻費用の額が高くなってしまうこともあります。

おさえるべきポイントを見極める

離婚をするためには、親権・財産分与・面会交流・養育費と様々な項目について話し合うのですが、婚姻費用の支払額や支払総額についても気を配りながら最善の離婚条件を整えなければなりません。

どの項目に主眼を置くのか、どうすればご自身にとって最善の離婚条件となるのかを見極めるのは時間と経験が必要となりますので、出来るだけ早く弁護士に相談されることをお勧めします。

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